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ショールの変遷

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織物ショール

インドのカシミールでは、ほとんどのショールはカシミアかパシュミナを使って織られていました。その作りかたは非常に繊細で丁寧。一枚織り上げるのに2〜3年の年月を費やすこともあったといいますから驚きます。
その作りかたを簡単に説明しましょう。まずカシミアやパシュミナの糸玉のなかからよい糸と悪い糸により分けます。このとき太い糸や黒っぽく汚れた糸はすべて取り除かれてしまいます。その後、櫛などで丁寧にほぐされ、糸車などで紡いでいきます。この糸は大変細くて切れやすいため、紡がれた糸は2本3本とより合されることがほとんどです。現在では、多くの工程が機械化されてしまっていますが、手作業で紡ぎあがったパシュミナ糸は、たくさんの空気を繊維内に含み、上質の保温性を有します。
糸が紡ぎあがると、生成りのまま織りあげられて、その後色染めされるものも多いのですが、もっと高級なものになると、糸の段階でさまざまな色に染め上げられ、その後、こまやかな模様に織りあげられたり、その上から刺繍がほどこされていたりします。ただその分、お値段も跳ね上がってしまうのがつらいところでしょうか。
かつてシルクロードを経てヨーロッパにもたらされたカシミールショールは、富裕層の女性たちに大人気で、所有することがステイタスのシンボルとなっていたといいます。その美しく華やかなショールを1枚羽織るだけで、シンプルなドレスもグンとグレードアップして見えたことでしょう。

毛糸のショール

カシミアやパシュミナで作られた軽くて暖かいショールは高価で、そう気軽に手に入れられるものではありません。そこで手軽に購入できるものとして、毛糸編みのショールが登場しました。かぎ針でレース編みしたものや、モチーフ編みでできたものが中心のようで、模様の間に隙間が多く、さほど防寒性は高くありませんが、軽いうえに、ほこりよけや紫外線除けとしても十分有効です。
レース編みは意外に単純な作業でできあがります。くさり編みを絡ませながら何重にも編み上げていけば、美しいレースが作れます。モチーフ編みも、ひとつのモチーフをたくさん編んだあと、毛糸でつなげていくだけでできあがりますから、細切れの時間のなかでも製作できます。また、何色もの毛糸を使えば、繊細さではカシミアやパシュミナ製のものには劣っても、鮮やかさでは肩を並べることができるのです。

 

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