ショール基礎知識
素材
ショールの素材にはいろいろなものがあります。まずは、カシミア。カシミアとはカシミール地方原産のヤギの毛でできた織物のことで、柔らかく暖かいのが特徴です。
さらに高級な素材として今台頭しつつあるのは、パシュミナです。パシュミナとは、ヒマラヤに棲むカプラ・ヒルカスというヤギの、特に顎から腹部分の冬毛を使ったものを指し、1頭のヤギから1年に100グラム程度しかとれないといわれています。ショール1枚に数頭分のカプラ・ヒルカスの毛が必要なため、非常に高級です。しかしその柔らかい手触りや暖かさは女性に人気があり、冬季にはさまざまな高級パシュミナショールが出回ります。
手軽なものとしては、ウール素材のショールがたくさん出回っています。ウールは羊毛でヤギの毛よりは少し太いものが多く、ふんわりとした印象をもっています。
それほど寒くないときには、木綿のガーゼ素材のものもよく見かけます。保温性はウールやカシミアなどの毛素材ほどではありませんが、優しい風合いと、手入れのしやすさが特長です。
また、成人式などに着物の上から羽織るショールのように、毛皮や羽根素材のものも存在します。毛皮は、キツネ、イタチのほか、ウサギなどがよく出回っているようです。また羽根ショールは、パーティーなどの洋装にもマッチします。
形状
初期のカシミールショールは、直角二等辺三角形のものが普通でした。直角になった部分を背中にかけて、鋭角の部分を肩から前に回して肩や首の保温をしていたのです。しかし、時代とともにファッション性が高くなり、形にも変化が生じました。日本の和装に合わせるショールのような幅広の長方形のもの、マフラーのように細長いもの、正方形のものなど、さまざまな形状のショールが存在します。ただその目的によって、形状にある程度の傾向はあります。防寒のためのショールは直角二等辺三角形や幅広の長方形のものが多く、装飾のためのものは細長いものが多いといえるかもしれません。
色彩
カシミールショールは赤・黄・青の三原色はもちろん、深い緑や若草の柔らかい緑など、さまざまな色合いの毛糸が組み合わせられています。そしてその糸をこまやかな模様に編み上げていくのですが、さらに高級なものになると、その上からまた刺繍をほどこした非常にゴージャスなものも存在します。
このようにショールは、防寒用として生まれたあと、装飾用に用いられ、それ以降は色彩や模様の多彩化が足早に進んだのです。
